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読書記録

読んだ本の内容を思い出せないことが増えてきたので、何でもいいから記録を残すことにしました。ネタバレもありますのでご注意ください。

河口俊彦『升田幸三の孤独』

エッセイ

 

升田幸三の孤独

升田幸三の孤独

 

 

先日、大学将棋部のOB合宿にお邪魔したときに頂いた。

その合宿では、いつもOBが将棋の本を持ち寄り、それを賞品とした大会を行う。そして順位が高い順に、ずらっと並んだ本から一冊選んで貰う。

私はマグレ大爆発で3位だったので、陳列されていた時から目をつけていたこの書籍を頂戴することができた。

 

タイトルから升田幸三がその独特なキャラクターで孤高に生き抜いた記録を綴っているのだろうと推測していたが、実際に読み始めてみると様々な棋士について著者が思い出等々を披瀝したエッセイ集だった。大山、中原、羽生といった王道の棋士ではなく升田、花村、芹澤、藤井といったマニアックな棋士を扱っているところに特徴がある。昭和の話が多い(しかも慈しむように語る)ので、懐古趣味のある方なら心を射抜かれること間違いない。

 

私は平成の生まれなので「古き佳き」という感覚は共有できなかったものの、ところどころに挿入されている写真に心引かれた。升田、塚田、花村、松田など、昭和の棋士たちの姿はどことなく粋である。ダンディといってもいい。現代より奔放で、我が道を往く方が多かったからだろうか。

 

きっと将棋を指す方なら楽しく読めると思うので、もしまた合宿に参加する機会があれば賞品として持っていきたい。