羽海野チカ『3月のライオン12』
たった今帯を見て初めて知りましたが、TVアニメ&実写映画化するようです。
実写映画は率直に申し上げてあまり興味はありませんが、最初のほうの話を忘れている身としましては、TVアニメで復習ができるのはとてもありがたい。
本巻で個人的にアツかったのは雷堂棋竜です。
女性にめっぽうだらしなく、将棋も負けてしまい、そこだけ取り上げれば本巻では良いところがありません。奥方とよりを戻すことには成功しておりますが、厳しいことを申し上げれば、そちらも雷堂棋竜が何かをしたというわけではなく、奥方が余りにもできた人間だったというだけです。
しかし、自らのタイトルを奪った相手にさえ優しくしてしまう人の良さは素晴らしい。何も考えていないだけ()かもしれませんが、それも強さと言えなくもありません。見習いたいものです。
本巻はどちらかというとお気楽な話が多く、ほのぼのしております。というわけで(?)、敢えてシリアスなところを引用して締めといたします。
今もまだ時おり
「ホントはどうすれば良かったのかな…」
なんて問いが
痛みと共によぎるけど
どっちにしたって もう
「こっちを選んで正解だった!!」って思える様なエンディングを目指して
私たちは
精いっぱい泳ぐしかないのだ…
したり顔の「運命」ってヤツに
クロールのふりをして
「グー」でパンチを浴びせてやるその日迄……!!!