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読書記録

読んだ本の内容を思い出せないことが増えてきたので、何でもいいから記録を残すことにしました。ネタバレもありますのでご注意ください。

「バタフライ・エフェクト」、三部けい『僕だけがいない街』

過去に遡ってやり直す。それができたらどれだけいいだろう。

 

今回紹介する2つの作品はどちらもそんな話ではある。主人公が特殊能力を持っており、過去に遡って失敗を取り返そうとする。

 

しかし、誤ったと思われる選択肢を正すだけで万事解決かというと、そう人生は甘くない。

 

作品に全く関係ない話をすると、私は映画鑑賞が苦手である。

pha氏をリスペクトしているから(※)というわけではなく、 激しい音と光を浴びていると気分が悪くなるのだ。「パイレーツ・オブ・カリビアン」を昔観ていたときは車酔いに似た症状を引き起こし、一度退席することを余儀なくされた。大学生になって多少は成長したかと思い、「グランド・イリュージョン」を視聴したところ、最後のほうは頭痛との戦いになっていた。

 

(※)『ニートの歩き方』に以下のような記述がある。

僕は映画が全く観れない。カルチャー的なものだと小説も好きだしマンガも好きだし音楽も好きなんだけど、映画だけは観れなくて、知り合いと映画の話になると全く入れなくてときどき寂しい思いをする。

なぜ観れないのかと言うと、一時間半や二時間の間、じっと座って同じ画面をずっと見続けるということに精神や肉体が耐えられないのだ。大体四十分くらいで限界がきて、それがどんなに面白い映画だったとしても集中力がなくなって飽きてしまい、体がムズムズしてそのへんを歩き回ったりインターネットを見たり体をぐにゃぐにゃに動かしながら踊ったりしたくなってしまう。

 

しかしながら私の場合は映画館という特殊な環境の問題であって、映画そのものが悪いわけではない。だからパソコンの画面で観る分には問題あるまい。そう思っていた。

ところが、いざ鑑賞を始めると、1時間を超えたあたりで明らかに身体が不調を訴えてきた。1時間半も経つと頭が割れんばかりに痛み、主人公に倣ったわけではないけれど鼻血まで出てきた。さすがに休憩した。

どうも私は激しい音と光だけではなく残酷な描写も苦手らしい。漫画では得意ではないとはいえ平気だったが、実際の人間が血を出したり苦しんだりしているのを見ると、かなりしんどい。

ただ1時間くらい料理したりゴロゴロしたりしたら随分と回復したので、なんとか最後まで観ることができた。娯楽のはずが一仕事やり終えたみたいな気分になった。

 

これだけ苦労したから面白いと思ってしまう認知的不協和のようなものもあるかもしれないけれど、映画の内容は素晴らしかった。極度に単純化すると失敗するたびにやり直すだけの物語ということになるけれども、その度に主人公の人生が激変して飽きさせない。時間が巻き戻るというテーマに沿って、最後に最初のシーンに戻ってくるのも律儀である。結末も示唆深い。

 

しかし、暫く映画は御免である。

 

僕だけがいない街 コミック 1-8巻完結セット

僕だけがいない街 コミック 1-8巻完結セット

 

その点『僕だけがいない街』は気楽である。アニメを観て漫画も読んだけれど、途中で体調を崩すなどということは一切なかった。そんなん当たり前だが、当たり前って素晴らしい。

 

バタフライ・エフェクト」とは毛色が違うけれども、こちらはこちらで1話1話積み重ねていくアニメや漫画の特性を上手に利用している。つまり「次が気になる」と思わせるのがうまい。しかしそれだけに私の数少ない友人の一人曰く「一回観たらもういいかなと思ってしまう」。漫画もおすすめしたのだけれど、残念ながら布教に失敗した。

 

ただ、それも裏を返せば一回目なら楽しく観られるということなので、未視聴・未読の方には自信を持っておすすめできる。良いセリフも多い。

「人に『夢』とか話しちまってさ……

『実現しなかったらどうしよう?』

とか思わない?」

「別に恥ずかしいとか思わない

…『言葉』ってさ

口に出して言ってるうちに

本当になる気がする」 

 

悪かった部分を考えるウチはダメに決まってるべさ

いい所を伸ばす事を考えな

あたしなんてダメな所だらけだけど

悪い部分に気づくのは

大抵

「終わった後」だべさ

自分に出来る事なんて限られてるっしょ

後から「自分のせい」なんて思うのは

思い上がりってモンだべさ