雑記

雑な記録。略して雑記。

自転車で転んで顎を5針縫いました

旅行記の続きを書こうと思っていましたら、タイトルのような出来事が起きてしまいました。


今後に活かすために事の顛末と感想・教訓を記しておきます。


【顛末】
事件が起きたのは水曜日です。木曜日から金曜日にかけて東京で研修があるということで、前日に帰省して実家から東京に繰り出すことになっていました。ついでに帰途で焼肉を友人・後輩と食べることにしていました。
ですので、水曜日の業務が終わって、私は一路自宅へ向かい、準備を整えてから駅に行こうとしていました。
しかし、自宅の敷地に入って、駐輪場に自転車をとめようとしたところで、私の身体は虚空に投げ出されました。
自宅の敷地から駐輪場に入る道は下り坂になっています。ただ、全てが坂というわけではなく、向かって右側は溝のようになっています。雨で滑ったこともあり、その溝に前輪を突っ込んでしまい、私の身体は愛車から離れることになりました。
残念ながら重力があるため私の身体はいつまでも宙を舞っていることはなく、ほどなく地面とランデブーすることになります。
ここで背中から落ちていれば打撲程度で済んだのでしょうが、下り坂ということは前のめりになっているということで、つまるところ顔面から接地することとなりました。


マリオではないので落ちたらリセットして再スタートというわけではなく、落ちてからも対応を迫られます。
幸か不幸か失神はしなかったので、唇から下顎にかけて激痛を覚えつつも、首から下は概ね無事であることを確認し、まずは自転車を片付けました。
周りの人に助けを求めようにも誰もおらず、連絡して助けてくれるような知り合いはこちらにはいないため、それから自宅に入りました。
救急車を呼ぶにしても怪我の状態を確認しないといけないので、鏡を見ます。
予想通り血だらけでしたが、顔面が原型を失っているというほどではありませんでした。四肢も擦り傷はあれど動かす分には問題ありませんので、救急車を呼ぶほどではないでしょう。
ただ時間が時間でしたので、通常の診察は終わっているだろうということで、夜間の紹介をしてもらわなければなりません。
そこで救急医療センターのようなところの番号を調べて電話しました。


ここまで字面だけは冷静に振舞っているようですが、内心はパニック寸前でした。
何せ大きな外傷をするのは久しぶりで、しかも現在異動先での一人暮らしです。頼れる人も病院もない。
それゆえ、電話するときは藁にもすがるような気持ちでした。
しかし、初めは県のところにかけましたところ、「市のほうの担当です」と言われ切られました。
それで市のほうにかけましたら「調べて折り返し電話します」と言われて一旦切られました。しかも「夜間なので遠くの病院を案内することになるかもしれません」と不吉なことも言われてしまいました。なお、私の交通手段は自転車か徒歩しかありません。
「かかってこなかったらどうしよう」「車でしか行けない場所だったらどうしよう」と焦りながらも、血が止まらないので絆創膏を取りにいきました。いかんせん傷が傷なので焼け石に水だと思いつつも、ガーゼや包帯の備えはありませんでしたので、他の選択肢がありません。
そんなことをしているうちに電話がきました。果たして、徒歩で行ける病院でした。


血だらけの顔で歩いてもまずかろうと余計な気を遣って絆創膏を貼ったりマスクをしたり少しもたつきましたが、なんとか病院に到着しました。
受付が分からずそのまま診察室の入り口をお訪ねして「受付を済ませてください」と言われることはあったものの、その後は指示に従ったり待ったりしているうちに治療が終わりました。ただ、夜間は緊急の方も多いので、待たされる時間は長かったです。レントゲンで骨が折れていないことが分かり自分の優先度が低いことは承知していたので、特段不服はありませんでしたが、終わった頃には電車があるのか怪しい時間となっていました。


とはいえ、迅速に帰宅し準備を済ませ駅に向かったところ、日付が変わる前には実家に帰れました。研修もどうにか受けることができ、ほっと胸をなでおろしました。今は実家で小休止して自宅に戻ってきたところです。


【感想・教訓】
こうして振り返ってまず思ったのは、何故下り坂で自転車を降りなかったのか不可解ということです。
いつもは坂の手前で自転車を降りて引いていくのに、なぜあの日に限ってそのまま行こうと思ってしまったのか。
焼肉の約束もあり気が急いていたといってしまえばそれまでです(言うまでもなく焼肉の相手には1ミリの非もなく、私が勝手に焦っただけです)が、どこか破滅願望じみたものが自分の中にあったような気がしなくもありません。最近は己の無能を感じることが多かったものですから。
とはいえ痛い目を見たので今後は大丈夫だと信じたいものです。いや焼肉の約束を反故にしたり他にも多方面に迷惑をかけてしまったり自己嫌悪は増していく一方なのですが、疑っても仕方ありませんので、信じるしかありません。強く生きねば。


益体ない話になってしまったので実際的な話をしますと、救急の連絡先は準備しておいたほうがいいということがよく分かりました。
今回は調べる余裕があったのでよかったですが、それにしても発狂する手前までいきましたので、(救急に限らず)何かあった時にどこに連絡すればいいのか把握しておくことは大変重要です。
しかし今回は歩いていける病院でしたので問題ありませんでしたが、遠かったらどうしたのでしょう。やはりタクシーでしょうか。そう考えるとタクシーの連絡先もおさえておいたほうがよさそうです。


あと、これまた当然といえば当然ですが、安全第一の運転を心がけなければなりません。行けると思っても、急いでいても、危ないところでは一旦降りて自転車を引いていきましょう。今回身体で学んだので、今後は無茶な真似はしないとは思います。が、自分ほど信用ならない人間もおりませんので、気を引き締めていきます。


ところで、今回初めて夜間救急の現場というものを拝見しました。『神様のカルテ』で予習(?)はしていたものの、やはり読むのと見るのとでは全然違います。百聞は一見にしかず。
老若男女の患者が運び込まれる中、少ない人員で必死に対応されていました。当日は何とか回っているようにお見受けしたものの、これから冬になりますので患者さんも増えることでしょう。私が心配しても仕方ありませんが、大丈夫なのでしょうか。健闘を祈るしかありません。
一方でその姿に身が引き締まる思いもしました。一人一人の患者さんをなおざりにせず、優先順位を決めて全力で対応する。きっと迷いもあるでしょう(というかお医者さんがけっこう影で「どうしよう」と言っているのが聞こえました笑)。でもその都度決断して、患者さんには心配をかけぬよう朗らかに対応されており、私は担架のようなベッドに横たわって順番を待ちながらこっそり感動していました。仕事の内容は似ても似つかないですが、もう少し自分も頑張ろうという気持ちになりました。



思いつくままに書いたらとっちらかってしまいました。明日から通常業務です。よく考えたら怪我をしてから職場の方々に会うのは初めてなので、事情を説明しなければなりません。ついでに研修で2日間不在にしていた分の仕事も溜まっていることでしょう。そう考えると気が滅入りますが、医療従事者の方々を見習ってやれるだけやろうと思います。健康を損なわない程度にがんばろー