雑記

雑な記録。略して雑記。

残業

年度末。弊社の数少ない繁忙期である。


繁忙期の恐ろしいところは、ただ事務作業量が多いだけなら(少なくとも私は)耐え難くはないのだが、仕事が増えればミスも増え、ミスが増えればお叱りも増えるということである。自分が怒られるのも愉快ではないが、周囲が険悪になっているのも愉快ではない。
そして険悪になると、建設的批判とただの悪口の区別がつかなくなることが増える。また、本質と枝葉末節の区別がつかなくなることも増える。
おまけに–部下としては非常に困ることに–上司の助言や判断も仰ぎにくくなる。(いわゆる「もっと自分で考えろ!」と「どうして聞かなかったんだ!」の板挟み問題である。)


また、残業は残業を呼ぶのである。
よほど楽しいことでない限り、時間の経過に伴い作業の効率は落ちる。作業の効率が落ちれば、同じ仕事量をこなすのにそれだけ時間がかかることになる。時間をかけた割に仕事がはかどらず、しかもその疲労は翌日に持ち越される。残業→疲労→非効率化→さらに残業→さらに疲労→さらに非効率化→さらにさらに残業→……と、絵に描いたような負の連鎖である。
それに、残業時間は電話がかかってくることもなければ来客もない。となれば雑談も増える。といっても、雑談から仕事上の気づきを得ることもある。雑談で親睦を深めることで仕事が円滑に進むこともある。しかし、大半は益体もないおしゃべりである。特に残業が嵩むほど、現実逃避したくなるのか疲労により実のある話ができなくなるのか、意味のない会話は増える。
しかも、最悪なのは残業が続くとどこかで「残業すればいい」と思ってしまうことである。考えればもっと効率良くできるはずであるにもかかわらず、思考停止してしまう。30分考えれば5分で終わらせることができるのに、1時間かけて愚直に取り組むほうを選んでしまう、といったようなことが起こる。


残業が続くと上述のようなことを延々と考えてしまう。残業に百害あって一利なし。行き詰まったらさっさと帰って寝るのが一番である。