雑記

雑な記録。略して雑記。

2016-01-01から1年間の記事一覧

今年を振り返って

気づけばもう年末です。 今年も悔いの多い一年でした。 「後悔しないように」とは巷でよく聞く台詞ですが、そんなことは少なくとも私には不可能です。 選択肢が一つしかないことなんてありません。 選べる選択肢が一つとも限りません。 他の選択肢があったの…

人間

己の中の人間の心がすっかり消えて了えば、恐らく、その方が、己はしあわせになれるだろう。だのに、己の中の人間は、その事を、此の上なく恐しく感じているのだ。ああ、全く、どんなに、恐しく、哀しく、切なく思っているだろう! 一人で引きこもっている時…

福本伸行『アカギ』、『中間管理録トネガワ』

「ざわ・・・ざわ・・・」をはじめとする独特な表現で人々を魅了してきた福本作品ではあるが、まさかスピンオフであるとはいえ「このマンガがすごい!」で1位を獲得する日が来るとは思っていなかった。 というかこの作品が1位で大丈夫なのだろうか。 言っち…

吾妻ひでお『失踪日記』『失踪日記2アル中病棟』、卯月妙子『人間仮免中』『人間仮免中つづき』

生活リズムが乱れていたせいか、孤独な生活を長く続けすぎたせいか、何となく気分が落ち込むことが増えていた。 しかし己より遥かに酷い境遇にある方々がそれでも前向きに生きているのを見ると、ほんの少しだけ元気が湧いてくる。 今回はそんな漫画を紹介す…

keep early hours

「早起きは三文の得」という言葉がある。 実際には早く起きてもお金を落とすこともあれば事故に遭うこともあるのだが、しかし健康に良いことは確かだ。 早く起きれば早く寝てまた早く起きるため、自然と早寝早起きの規則正しい生活をするようになる。 早く起…

空と山

私は冬はあまり好きではない。 寒く乾燥しているからだ。 寒いと服を余計に着なければならない。クールビズが終わり、ネクタイを締めなければいけなくなる。コートを着て出勤したら、ロッカーにそれを掛けに行かないといけない。 乾燥すると肌がカサカサにな…

陶酔

その人が幸せなら 笑顔でいられるなら そう思うと 辛くても 自分の気持ちは 奥へ奥へと 追いやって しまえばと思う 自分の心を 大切にすることは 難しくて 相手にも 自分にも 心を隠して そうやっていつも 逃げ出してしまうのだ それが 最善の選択なのだと …

ピーター・J・ベントリー『家庭の科学』、青木皐『人体常在菌のはなし』

私は率直に申し上げて科学が得意ではありません。 数式を見ると目眩がするとは言わぬまでも手が止まります。化学式は見てもちんぷんかんぷんです。現象のメカニズムや人体の仕組みもさっぱり分かりません。 しかし分からないながらも興味はあります。 せめて…

大人と子供

泣き言や文句だけ言って許されるのは子供だけだ。 どんな状況でも知恵を出しあってやりぬくのが大人の仕事だろ。 『重版出来』の1コマより。 『重版出来』は漫画出版を巡るあれこれを描いた漫画です。作家、出版社、書店、印刷所、校閲といった様々な視点か…

坂戸佐兵衛・旅井とり『めしばな刑事タチバナ』、新久千映『ワカコ酒』、高瀬志帆『おとりよせ王子飯田好実』、雨隠ギド『甘々と稲妻』

腹が減っては戦はできぬ。 そんなことわざがありますが、戦に限らずとも、空腹では何もする気になりません。 何も食べなければそのまま死んでしまいます。 食べることは生きること。 ということは、食事が充実していれば人生が充実していると言っても過言で…

強さ

強いってなんですか? 『はじめの一歩』の主人公幕ノ内一歩がボクシングを始めるきっかけとなった問いである。 90巻を超えたあたりで放り出してしまって読んでいないけれど、一歩の中で答えは出たのだろうか。 もし私が同じ問いに対して答えを迫られたら何と…

森見登美彦「山月記」(『新釈走れメロス』所収)、萩原浩「成人式」(『海の見える理髪店』所収)

あのときああしていたら。 あのときああしなければ。 「たられば」で歴史を語るべからずとはよく言いますが、よく言われるということは逆説的にそれだけ「たられば」に人は陥るということです。 仮定の話が意味をなすのは、それが未来に現れうるときだけ。 …

中島敦『山月記』、森博嗣『喜嶋先生の静かな世界』、東村アキコ『かくかくしかじか』

我々はしばしば自分のことだけ考えてしまう。 それが良いか悪いかは何とも言えない。 でも、時として、己を貫き通した結果、他人を傷つけてしまうことがある。しかも、己を貫き通したにもかかわらず何ら成果を挙げられず、結局自分を傷つけることもある。 と…

遺書

遺書を書いてみようと思ったことがある。 いや、自殺しようと思ったわけではない。むしろ自殺はすまいと決めた後だった。 しかし、人間死ぬときは死ぬものだ。不慮の事故で死んでしまうこともあれば、予期せぬ病で死んでしまうこともある。 そういうとき何か…

施川ユウキ『バーナード嬢曰く。』、玉川重機『草子ブックガイド』

本を読むことが億劫になっていた時期があった。 自分は読んでも読んでも忘れるのだ。 周りの方々は読んだ本についてすらすら語れるのに、自分は固有名詞からまず出てこない。 こんなんなら、読んでも仕方ないんじゃないか。 そう考えて、距離を置いたことも…

泣きっ面に蜂

本日は有給休暇を取り予防注射を受けに行きました。 しかし、待っていたのは「午前中しかやっていない」という現実。 事前に調べたものの何科が担当なのかさえ分からなかったので突撃したらこのザマです。 とはいえ、それだけならまだいい。受付の方に土曜日…

できることを探して

人は一人で勝手に助かるだけ。誰かが誰かを助けることなどできない。 『化物語』シリーズの忍野メメがよく使う言い回しです。 初めはこちらのフレーズに諦観を感じていましたが、最近は謙虚という印象を抱くようになりました。 人助けと称して他人のために色…

夏川草介『神様のカルテ0』、辻村深月『島はぼくらと』

田舎。 私には縁がないと思っていた。 しかし、気づいたら「田舎」と(少なくとも東京では)称されるところに住むことになった。 「田舎」と言えば何をイメージするだろう。 閉鎖的な人間関係。閑散とした商店街。出ていく若者。残される高齢者。 私の貧困な…

雇用保険の思い出

先日の記事を書いていて、雇用保険関係の仕事をしていた時代をふと思い出した。 当時は苦労することが多かったけれど、今となっては懐かしい。 もしかしたらまた同じような部署に回されるかもしれないので、復習がてら、少し振り返ってみる。 (注:言うまで…

工藤啓『大卒だって無職になる』、いけだたかし『34歳無職さん』

働かざる者食うべからず。 いったい誰がこんな残酷なフレーズを考え出したのでしょう。 食えなければ人は生きていけません。 働かない人は生きていてはいけないというのでしょうか。 そんなことはないでしょう。 しかし一方で、働かないと生きづらいのも事実…

地方公務員の失業給付

ネットでタイトルのような文言で検索すると、地方公務員には失業給付がないというような文章を見かける。 この文章は合っているといえば合っているのだが、ちょっと条例を見つつ整理したい。 なお、上のような文章を書いているところでも、最後まで読むとち…

天命を待つ

ここのところ、しんどいニュースが多いです。 一般的なもので言えば、将棋界の不正問題やら某広告会社の過労死問題やら。 半分隠居しているような身なので、大半のニュースは縁遠く感じるものですが、上の2つのニュースは胸が痛みました。 個人的にも、どう…

「バタフライ・エフェクト」、三部けい『僕だけがいない街』

過去に遡ってやり直す。それができたらどれだけいいだろう。 今回紹介する2つの作品はどちらもそんな話ではある。主人公が特殊能力を持っており、過去に遡って失敗を取り返そうとする。 しかし、誤ったと思われる選択肢を正すだけで万事解決かというと、そう…

かなざわふくいきょうとおおさかたかまつ

続きました。ただもはや記憶が曖昧なので、残りの旅程をまとめて記します。 前回は2日目の昼、高岡駅でずぶ濡れになったところまで書きまして、今回はそこから金沢駅に移動したところから始まります。 金沢に着いてまず驚くのは、駅がたいそう立派なことです…

一人でいてつらいときどうするか

何度か申し上げたかもしれないが、僕は平日仕事をしている時以外ほとんど一人で過ごしている。 友達が訪ねてきたり、あるいは僕が地元に帰ったりすることもあるけれど、それも1ヶ月に1回くらいだろう。しかもそんな時くらいは楽しく過ごそうと尽力するため、…

人生

やたらと人生について語る少女が主人公の小説を読みまして、ふと一覧にしてみようかと思いました。 人生とは、素晴らしい映画みたいなものよ 人生はプリンみたいなものってことね 人生って虫歯と一緒よ 人生とは給食みたいなものだもの 人生とは冷蔵庫の中身…

北川恵海『ちょっと今から仕事やめてくる』、住野よる『また、同じ夢を見ていた』

ちょこちょこ読書はしているのだけれど、ずっと記録を放置してきたので、これからは何冊かずつ紹介することを考えている。 もしかしたら重複することもあるかもしれないがご寛恕願いたい。 さて、今回のテーマは「後悔」である。人は何かしら後悔を抱えて生…

のほほん

ふとこの1ヶ月ばかりを振り返ると少し憂鬱が過ぎるように思えてきましたので、緩和するべく気が抜ける話をします。 まず、ここ最近お風呂に入るようになりました。 我が家のお風呂は築年数が古いわりには面白い仕掛けがありまして、湯船にお湯を注ぎ、ある一…

自転車で転んで顎を5針縫いました

旅行記の続きを書こうと思っていましたら、タイトルのような出来事が起きてしまいました。 今後に活かすために事の顛末と感想・教訓を記しておきます。 【顛末】 事件が起きたのは水曜日です。木曜日から金曜日にかけて東京で研修があるということで、前日に…

秋★枝『恋は光5』

恋は光 5 (ヤングジャンプコミックス) 作者: 秋枝 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2016/09/16 メディア: コミック この商品を含むブログ (1件) を見る 不覚にも新刊が出ていたことに気づかなかったけれど、この前書店をうろついていた時に目に入った。 つ…