雑記

雑な記録。略して雑記。

衝動的文章

とある男の話をしよう。
男はそれなりの大学を出て、それなりの仕事をしている。
それなりの仕事なので収入もそれなりだ。
多くはないけれど、生活に困ることはない。
友達もいる。少し遠くに離れてしまったけれど、会えない距離ではない。
でも、男はどこか満たされない。
ふと自らが生きている意味を問うと、其処には果てない闇が広がっている。
他でもない自分が生きている意味は何だろう。
男は虚空に問う。答えは返ってこない。
では死なないでいる理由は何だろう。両親、兄弟、先輩、友人、後輩。それぞれの顔が浮かぶ。彼ら彼女らのことを思うと死んではならないと思う。
それで充分だと言い聞かせることもある。
しかし、偶に考える。死なないでいるだけの生に何の意味があるのか。
自らのうちに生きる意味を見出せない。それでいいのか。
たとえ自分一人になっても死ぬのは怖いと思ったけれど、それは死に伴う苦しみが怖いだけであって、自分の存在が失われることはそこまで恐れていないのではないか。自分の存在に意味を見出せない、そんな人生でいいのか。
男には分からない。でもこのままではいけないと思う。
ただ時は無情に流れていく。それを意識して、男は叫びだしたくなる。
でも時間の経過は止まらない。