『恋は光』
- 作者: 秋枝
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/06/19
- メディア: コミック
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- 作者: 秋枝
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/01/19
- メディア: コミック
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後輩にオススメされて読み始めた作品。まだ注目を集めているというほどではないけれども、後輩曰く「近いうちに脚光を浴びるであろう」とのこと。確かにそういうだけの面白さはある。
以下で話の内容を自分なりに整理しておく。ネタバレになるかもしれないため注意されたい。
・光の正体とは?
主人公の西条(センセ)曰く、「俺には恋をしている人間が光って見える」。しかし一方でセンセのことを好きであるには違いない北代さんがセンセには光って見えない。なぜか。
ヒントはいくつかある。
まず、女性しか光らないこと。残念ながら恋をしていても男性は光らない。とても神秘的で美しい光らしいので、男性には合わないということだろうか。それは冗談としても、センセにとって異性である女性しか光らないのは何らかの意味を持っているはずだ。
次に、誰が誰に光を発しているかが分かること。誰が光っているかは一目瞭然だろうが、誰に対して光っているかも分かるようだ。
そして、センセに「これは恋なのでしょうか?」と問うて肯定された瞬間に東雲さんが光り始めたこと。東雲さんがセンセに対する想いを自覚して初めて光った。つまり、光る人の認識が大事であるのは間違いない。ただ、ここで問題となるのは北代さんとセンセの調査の際に「別の男性が好き」と言った女性がいるということだ。もしそれが真実の証言であるならば更に謎が深まるが、照れ隠しという可能性もある。
それから、センセが北代さんあるいは東雲さんの話をする度に宿木さんが光っていたこと。宿木さんの感情を恋愛と形容してよいかは難しい。こう書くと自然と恋愛とは何かという問いに行き着く。東雲さんである。『恋は光』というタイトルが恋=光という等式を意味するのであれば、光っていることこそが恋をしている証となる。すると北代さんは恋をしていないということになってしまう。南東と北の違いとは何か。今のところ執着の有無、すなわち相手を自分の恋人にしたいと思っているかどうかに思える。北代さんの場合はセンセの幸せを願うばかりで自らのものにしたいという情熱に欠けるから光らないという仮説だ。ただそうすると宿木さんにセンセを取られた際に少しショックを受けていることから光り始めてもおかしくはないのだが……分からない。
最後に、センセが中学生の頃から光が見え始めたということである。我視可視恋愛光線が発し始めたきっかけは、必ずやその正体にも密接な関連を持っているであろう。
・なぜセンセは浪人したのか?
頭が良いという設定になっているはずのセンセがなぜ浪人しているのか。実はこれも謎である。もしかしたらセンセの過去に何か関係があるかもしれない。
・雨の日のあの影
宿木さんと気まずくなり、窓の外の雨を眺めた際に過ぎったあの女性の影の正体やいかに。
・センセが初めて交換日記をした相手とは?
「うまくいった例をこれしか知らんのだ」
北代さんが追及してくれそうな雰囲気だったのに、結局2巻まででは触れられないままである。
どの点でもセンセの過去が関わりを持っているので、3巻では盛大にセンセの回想が入ると予想する。楽しみだ。
「整理する」と豪語したにもかかわらず、全然まとまらなかった。無念である。