雑記

雑な記録。略して雑記。

自転車

私は自転車ユーザーである。
といってもこちらに来てから乗り始めたので、まだ初心者といってもよい。
しかしこの短い期間で様々な目に遭った。


自動車と自転車の距離が近すぎて戦々恐々としていること。
道が狭すぎて壁に服を擦り付けたこと。
自転車通行可のところを走っていたものの、通り全体から見たら右側通行だったからか、「逆だ」と自転車ですれ違った人にキレられたこと。


こう書くと私がまるで自転車に良い思い出がまったくないように見えるが、基本的には歩くよりだいぶ早いので重宝している。


ところが、ここ暫くその自転車の様子がおかしかった。
異様にペダルが重いのである。
初めは自分が疲れているからかと思っていたが、先日我が愛車をお貸しした友人に「パンクしているのでは」と言われ、調子が悪いのは自分ではなく自転車のほうなのだと気付いた。


しかし自転車の具合がよろしくないと分かっても、何をすればいいかサッパリ分からない。
ここは専門家に任せるのが得策であろうと、重いペダルを漕ぎ漕ぎ自転車屋に向かった。


ただ問題が一つあり、私はほとんど他人との交わりを絶って暮らしているため、店員さんに話しかけるのさえ「熊出没注意」と書かれた山の中に踏み込む以上に緊張する。
その結果、店内に入ってまず商品を物色しているフリをするという悪手を放ってしまった。
なぜ悪手かというと、だいたいこうした緊張は時間が経つにつれて増加するのである。
したがって、なりふり構わずさっさと話しかけるのが最善なのだ。案ずるより産むが易しとはよくいったものだ。
しかし私ももう当年とってn歳の良い大人である。
歩き回る様を装い、店内を巡回している店員さんにさりげなく近づくくらいお手のものだ。
本来であれば他のお客さんへの態度等を仔細に観察し、こちらが傷つく可能性が最も少ない相手を選びたいところではあったが、たまたま平日の昼間に行っていたため誰もいなかった。
平日の昼間に誰もいない店内を徘徊するn歳の良い大人とはこれいかにという疑問を発してはならない。


かくして首尾よく店員さんに相談を持ちかけ、自転車を診ていただいたところ、単に空気が入っていなかっただけだった。
店員さんが手際よく空気を注入してくださったので、試し乗りをしたらまるで漕ぎ心地が違う。生まれ変わったようである。
最後に他に不調はないか確認されたものの、相変わらずきょどっていた私は咄嗟に車体を見て「汚いですね」と返してしまった。汚いて。そりゃお前で掃除しろやとしか言いようがない。しかし熟練のプロたる店員さんは軽くスルーしてくださった。ありがたや。


当初は自転車の修理っていくらかかるのだろうとビクビクしていたが、終わってみれば無料だったのも非常に嬉しかった。
サ○クルベースあさひさんには記して感謝申し上げたい。
1ヶ月に1回は空気を入れたほうがいいと言われたのでまた行くとしよう。