闘争の中にこそ真理がある
よく分からない話をずっと聞いて、歌って、食べて、語った。そんな一日だった。
- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/06/11
- メディア: 文庫
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不朽の名作と言われるが、読んだタイミングが悪かったのか、納得のいかない思いが残った。
一番納得のいかなかったのは、「閉ざされた記憶」である。
二つの納得のいかない点がある。
一つは、他の話ではなんだかんだ言って生命を大事に扱っているブラック・ジャックが、患者の死を予感していながら見逃す点。患者の命が失われてしまって苦しんだり、見えない患者にもでき得る限りの処置を施したりする中、この話だけかなり浮いている。他に終わらせ方がなかったのかもしれないが、それならこの話でも目立たないような別の巻に収録してほしかった。
もう一つは、話の終わり方があまりにも虚しい点。他の話と合っていなくても、それが絶妙なオチなら納得がいくが、全く救いのないオチなのである。記憶を取り戻した患者は死に、その患者のことを慕っていた女の子が取り残される。その取り残された女の子に向かって、ブラック・ジャックが淡々と事実を告げる。快哉を叫ぶこともなければ、感動があるわけでもなく、一体なぜこんな話を描いたのかと聞いてみたくなってしまう。
- 作者: 中村明日美子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2013/01/31
- メディア: コミック
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『鉄道少女漫画』を以前に偶然買って読んでいたので、その惰性で買ってしまった。
しかしこれまた納得のいかない点がいくつかある。
一つ。持田華絵さんが「こいついたほうが面白いやろ」といったような記号として扱われているように思えた。小平は倉木が好きで、倉木はおじさんが好きで、持田は小平が好き。それ自体は何の問題もないのだが、小平・倉木・おじさんはしっかりと描かれているのに対して、持田は噛ませ犬としての役割を果たし、それだけで終わっているような印象を受けた。役割を果たす駒として持田が導入されたように感じた。そういうのもアリなのかもしれないが、でもちょっと哀しくなる。
もう一つ。おじさんはこれでいいのか。あまりにも綺麗に過ぎやしないか。傷付くこともなく、けっきょく最後は奥さんとラブラブしている。捻りがない。もっと何かないのか、と読み終ったときに思わずにはいられなかった。
読んだときに虫の居所が悪かったようで、この二冊に対する感想がまるで文句のようになってしまった。しかし文句のほうが字数はたくさん書くことになる。やはり闘いの中で人間は進歩していくのか。
- 作者: 夏川草介
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/06/07
- メディア: 文庫
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2巻を読んで気付いたが、1巻の内容をほとんど覚えていなかった。というわけで、眠れぬ夜に再読した。
何と学士殿の存在を僕は忘れていた。1巻の話のメインのうちの一つと言ってもいいのに、なぜ忘れていたのか。猛省が要求される。
昨晩(今朝)はあまり眠れなかったため、ようやく睡魔が僕に忍び寄ってきている。今日は早く寝よう。それでも日付はもう変わってしまいそうだけれど。